トップページ » After effects » Animation Composer 2 の 有料プリセット Text Preset Pack for Animation Composerのレビュー
Animation Composer 2 の 有料プリセット Text Preset Pack for Animation Composerのレビュー
2019/09/04
多めのテキストアニメーションが必要な案件が来たので、以前から気になっていたAnimation Composer 2の 有料$59テキストプリセットを試してみました。
馬のキャラクターが印象的なプラグインAnimation Composer 2。
有料プリセットの扉を開けました。
The Most Handy Motion Presets
使ってみて思ったこと気づいたことなどを書きます。
あくまでプラグインThe Most Handy Motion Presets主体の感想で、Animation Composer 2のレビューではないです。
先にまとめ
個人的には買って良かったと思います。
全体的な動きの雰囲気が統一されているので、案件のトンマナに合わないと全然使えないということもあると思いますのでお気をつけを。
ちなみに僕の今回の案件や、普段の主な制作のジャンルは「企業もので割と固め、工業向け製品やサービスの紹介、イベント映像などCtoC向けな映像が多い」です。
これはあくまで今回のテキストプリセット「The Most Handy Motion Presets」のみの感想で、他にもいくつもある矩形やトランジションアニメーションのプリセットについてはわかりません。
ざっくり今回の有料プリセットの説明
・The Most Handy Motion Presetsは有料プラグイン$59
・購入できるのはVideohiveからのみ
・1,000個のテキストプリセット
・Animation Composerはあくまでプリセットの管理ツール
・プリセットはエクスプレションで書かれるので、Animation Composerがない環境でも動く(はず)
・読み込んだプリセットは、Animation Composer 2(無料)があれば有料プリセットがなくてもアレンジはできる(はず)
使ってみた感想
1,000個のテキストプリセット
こんな感じでプリセットが果てしなく続きます(縦に4つのスクロール画面を横に配置)。
とはいえカテゴリ分けされており、動きが再分化していく形なので細かな違いが豊富な感じで、純粋に1,000パターンの動きと考えるとちょっと違うと思います。
プリセットのタイトルで動きの予想が可能
フォルダ名やファイル名がそのままカテゴリや動きの説明になっており、例えば上段のフォルダ名「Fade & Position & Rotate & Scale」はフェード & 位置の動き & 回転の動き & 拡大縮小の動きです。
中段あたりを見てもらうとわかると思いますが、さらにBottomやTopなどの入り位置までプリセットがあるものもあります。
これらの中からプリセットを選ぶと、
見慣れた感じのパラメータがエフェクトコントロールのパネルに並びます。
先ほどのBottomやTopなどの方向は、そもそもXYなどの値の違いなので変更できますし、フォルダ名にあったFade、Position、Rotate、Scale等も当然調整できます。
詰まるところAnimation Composerでのプリセット選択で大まかに選んであとでAfter Effects的な微調整が全然できます。
ただこの調整はあくまでマーカーで設定されたIn/Out点までのアニメーションの値です。
詳しくは下記に。
マーカーでアニメーションのIn/Out点の設定
マーカーに記載されている「TR In(スタートが終わる位置)」「TR Out(終わりが始まる位置」)がタイミング位置で、このマーカーを動かせばアニメーションにかかる時間の調整ができます。
Outのアニメーションがいらない場合はレイヤーの範囲外に出してしまえばOKです。
レイヤーが増えた場合は複数設定用のパネルが用意されています。
ウインドウ > Animation Composer > Transition Shifter
こちらでマーカーだけでなくレイヤーも一括で動かしたり、任意の数字で等間隔でずらしたりできて便利です。
Animation Composerを使わなくても普段使いでレイヤーの一括操作にも使えます。
プレビューが見やすい
Animation Composerの右上に出るプレビューもはやいですし、
Preview Gridパネルでまとめて見ても結構早く読み込んでくれます。
またプリセットフォルダの横にマウスを近づけるとPreview Gridパネルへのショートカットボタンが出て来て便利です。
ちなみ比較対象はAdobe Bridgeから見たAfter EffectsのPresets > Textです。
このプレビューはどうも見づらいし、テキストに適応した仕上がりもイメージしづらいと思ってました。
ド派手なプリセットは案外ないが有機的な動き
あくまで私見ですが「ぐわぁーん、ドドドドー!」みたいなのはないです。
有機的な細かな動きの集合みたいなプリセットが多いと思います。
言い換えると地味なプリセット集とも言えますが、実際仕事で反映に使うものはそちらのほうが多いかと。
色や質感のエフェクトなどは入ってないので、ド派手なメインタイトルなどは見た目を自分で作る感じかと。あくまで動きのプリセット集です。
応用編・もう少し細かい話
動きを重ねることができる
上記サンプル映像最初の「Proident」はInとOutで別の動きになるよう2個プリセットを混ぜてます。
かち合って失敗するかも的なアラートが出る場合もありますが、とりあえず設定してみると動きが有機的になったり動きのインスピレーションになったりするかと。
複数行や何個ものレイヤー設定が便利
1行ごとや1単語(上記サンプル映像2個目)ごとのプリセットも豊富で、これは以外と市販のテンプレートでは珍しい気が。
地味に自分で複製しないと動きが見れないのでは。
複数レイヤー(上記サンプル映像3個目)の管理はピカイチです。
設定の一括コピペや削除はAnimation Composerからできます。
DecodeとSkewのカテゴリいい
少し前述したプリセットのカテゴライズ項目Fade、Position、Rotate、Scaleなど一般的なもののほかに、
DecodeとSkewが使いやすいです。
Decodeは(上記サンプル映像2個目)アニメーションのInまで(もしくはOutから)文字の並びをタイピングのようなアニメーションがかかります。
ITとか暗号化、セキュリティー的なイメージに最適では。
After Effectsのプリセットの中にもありますが使い勝手が全然違います。
それからSkew。
歪みを使ったようなアニメーションのことのようですが、慣性のある感じのアニメーション(上記サンプル映像4個目)ができやすいです。
ふわっと言うか、ポワンと言うか少しポップな表現に向いているのではと。
エクスプレション自体をいじるのはまず無理
エクスプレションは難読化されていますが読めなくはない範囲です。
とはいえ1レイヤーに10個ぐらい、さらに各エクスプレションにそれなりの量が書かれているので調整をここで行うのは現実的ではないです。
ですがエクスプレションで完結しているのは他の制作環境に持って行った時の問題が出づらいと思われます。
Animation Composer自体は無料ですので、インストールしてもらえればプリセットの値の調整はできるはずかと。あくまで予想ですが。
あとがき
実は購入時に最初間違えて「 The Most Handy Motion Presets for Animation Composer 」というトランジションのプラグインを買ってしまいました。
なんかうまく動かないぞ思ってやっと気がつきました。
こちらのほうが売れているようなので実用性は高いかもしれませんが、自分の今回の案件とはトンマナが全然違う感じで全く使えませんでした。
そんな訳でこの記事のテキストプリセットは個人的にはオススメですが、制作物によっては全く使えないこともあるかもしれないのでご注意を。
無料のAnimation Composerに少しサンプルのテキストプリセットが入っているのでよく試して雰囲気を確かめてから、有料を検討したほうがいいと思います。
似た内容のおすすめ記事