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【鍵盤編】ついに省略していないコードに取り組む!③コード表記の意味を全解説【初心者即興講座!2 – 4】

2016/10/05

lesson-2

前回に引き続きコード表記での数字や記号の説明です。
C7はC E GにB♭、Csus4はC F Gなどなど、その他全部のコード表記と全説明を解説します。

今回は鍵盤でのお話、次回はギターでの話の回としようと思いますが、ギターの方も、理論としては鍵盤で見たほうがわかりやすいと思いますので、ざっと読んでいただけたらと。

今回もCを例に解説しますが、他のスケールとコード、例えばAやF#等になっても音の関係性は一緒です。

まずざっと一覧

これでほぼ全部だと思います。

C
C6
C7
C9
C11
C13
CM7
CM9
Cadd9
Caug

Csus4

Cm
Cm6
Cm7
CmM7
Cm9
Cdim7
Cm7b5

それでは順番に補足と共に記載します。

メジャーのコード

コードのC

c
メインのC E G
これは問題ないかと思います。

そして、これをベースに音を足したり動かしたりしていくことになります。

コードのC6

c6

C E G A
6番目の音を足すのでC6。
わかりやすいかと。

コードのC7

c7

C E G B♭
7が最初からフラットしてるのは、前回しつこく話したのでここでは触れません。
決まりですので覚えるしかないのです。

コードのC9

c9

C E G B♭ D
9からは前の音が含まれます。
前の音と言ってもコードに存在する7,9,11のみです。これも丸暗記です。少ないですし問題ないでしょう。

コードのC11

c11

C E G B♭ D F
上記の前の音を含ませる法則により、7も9も入ることになります。

コードのC13

c13

C E G B♭ D F A
全部で7つ。押さえきれません。

なので実際は省略することが多いのですが、それはまたそのうちの投稿でご説明します。

コードのCM7

cm7

C E G B
少し仕切り直して、基本のC E GにBの音です。
コード表記で半音下がっている7を元に戻すには「M」がつきます。
なので普通のB。

「M」という音ではなく元に戻す意味でしょうか。
調べてみましたが、由来はわかりませんでしたが、多分、半音上げるではなく元に戻すイメージでいいと思います。

コードのCM9

cm9

C E G B D
少し前に記載した、9以降は前の音を含む決まりが入りますので、M7の音が入ります。

個人的な感想ですが、「M9」はボサノバっぽい気がします。

コードのCadd9

cadd9

C E G D
コードブックによっては載ってないことも多い割に、ポップスではよく出てくる気がします。

9以上は前のコードを含むルールを破っているコードです。
なので英語のadd付きで「勝手にくっつけたよ」といったニュアンスでしょうか。
この表記はこのadd9だけです。

コードのCaugまたはC+5

caug

C E G#
だいぶややこしさ漂うコード表記ですが、構成音は割とシンプルで5が半音上がっているだけです。

読み方は「オーギュメント」。
直訳だと、augment [増える、増加、増やす] らしいです。

場合によって「C+5」と書かれていることもあります。こちらのほうが見た目通りでいいかもですね。

メジャーでもマイナーでもないコード

コードのCsus4

csus4

C F G
サブタイトルの「メジャーでもマイナーでもないコード」が意味するところは、またいつか話します。
いつか話す内容が多くてすいませんが、まとめて話すと話がどんどん分岐して行ってしまうので、なるべく話は絞って書こうと思ってます。

ここでは、1 4 5で構成されるコード、3 が無いコードを覚えてもらえるといいと思います。
特に「 3 」が無いことはいろいろ応用が効く考え方なので、「3は結構重要」と記憶の片隅に置いといてもらえたらと。

マイナーのコード

ここからマイナーコードとの呼び方になりますが、前回もしつこく書いたようにスケールのマイナーの話ではなく、コード表記での呼び名ですのでお間違えないようにお願いします。

コードのCm

cm

C E♭ G
3が半音下がり、マイナーコードの基盤になる構成になります。

コードのCm6

cm6

C E♭ G A
マイナーコードでも後ろにくっついていく数字などの決まりごとは一緒です。
なので、コードのCmにAを足したコードとなります。

コードのCm7

cm7_

C E♭ G B♭
Bがフラットのルールも一緒なので、7だと足されるのはB♭です。

CmM7

cmm7

C E♭ G B
見た目だとマイナーとメジャーが混ざって倫理に反している気がするコードですが、これまでのルールに沿って考えると案外単純です。

このコードなんか使いづらそうな雰囲気もしますが、案外ポップスでよく出てきます。
ほとんどの場合、連続する音の流れを意識したコード展開で、

Cm
CmM7
Cm7
Cm6

と言った感じが多いです。

図解しようと思いましたが、この記事内で書くとややこしくなりそうなのでやめました。
余裕があれば試しに上記流れ弾いてみてください。とても綺麗なコードの流れです。

コードのCm9

cm9_

C E♭ G B♭ D
基本のルールに戻って、9以上は前の数値を含むのでB♭が入ります。

コードのCdim7

cdim7

C E♭ G♭A
「ディミニッシュ」と読みます。
7をつけないdimも見かけますが、実際の使われ方はdim7となっていることが多い気がしますので、dim7の構成で覚えたほうがいいと思います。

直訳だと、diminish [ 小さくなる、減少する、~を少なく ] とのことでなんとなく意味はわかるような気が。

少しややこしいのは7と言いながら音は6のところかと。
もともとBが♭していたところが下がっているのでAになってしまい、実質6になってしまう不条理です。
諦めましょう。

コードのCm7♭5

m7_5

C E♭ G♭ B
今までの集大成のようなコードで、
「m」なので3番目のEが♭
「7」はコード表記のB♭
「♭5」の表記は5番目も♭しときましょう、の意味です。

一つ上のCdim7に似ています。
実際、どっちで弾いても雰囲気が変わらないこともあるような。。。(個人的意見です)

以上で終わりです!

のハズですが、たまにある場合もあります。
そんな場合でも、ここまでのルールに沿って考えて弾いてしまえばOKです。

分数コード

とはいえ、まだ変なコードもあります。
「C/B」「F/B」「G/A#」と言ったスラッシュで割る表記をする「分数コード」といわれるやつ。

意味は「コードのC」のベース音だけ「B」と言った意味です。

「なんでそこまでやるの!?」

と憤る方も多いと思いますが、ここまで何度か話しているようにルールから外れても綺麗に聞こえればOKなのが音楽。
むしろルールから外れた時に、味が出るとも言えます。

そんなアレンジの中の一つが分数コードとも言えます。

C / Bの意味と弾き方

そんな訳で「コードのC」のベース音だけ「B」の弾き方です。

piano-39

鍵盤だと左手がベース音になりますので、実際のプレイだとこんな感じです。
本来、左手のCの部分がBになります。

その他は奏者に任せられるというか、バンドの構成やその前に弾いてるコードなどにより「綺麗に聞こえるように弾く」といったアバウトなところです。

ギターの場合はもう少し縛りがきついというか、うまく弾かないと汚く聞こえるので、腕の見せ所なところでもあるかと。
こういったプレイ時のアレンジみたいな話は、まただいぶ後で書こうと思います。

今はひとまず、ベース音だけ違うコードと覚えてもらえばいいかと。

その他おまけ

「m」は「_」、
「M」は「△」「や major」、
「♭」を「−」と書くこともあります。
ジャズではこう書くことが多い気が。

最後に

疲れた。
頑張って書きましたが、分けるべきだったとかとも。
あんまり分量多いと読みづらいですよね。
ギター編は分けようかと思います。

追記:誤記等、細かく加筆・修正してます。

主にキーボードとギターの
初心者がなるべく簡単に即興(セッション)演奏を目指す講座!

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Introduction この企画の概要は、前編のこちらをご参照ください。

Series 1 主にコードを簡単にして覚える内容 - 初級者向き

1 - 1 「C」が持つ3つの意味。「ド」であり「コードのC」であり「スケールのC」でもあり
1 - 2 コードの丸暗記はある程度必要です。でも省略OK!7やら9やらはとりあえず無視!
1 - 3 簡単なコードの曲ならもう弾けるはず!ビートルズのGet Backを弾いてみる
1 - 4 なぜ同じコードにいくつも押さえ方がある?展開系で流れを綺麗に&左手でベース音を
1 - 5 ギターのコードは同じ型で横移動。コード内の相対的な音の関係は一緒です

Series 2 主にスケールとコードを覚えて伴奏に幅をつける内容 - 初〜中級者向き

前編 初心者〜中級者向け「一歩踏み込んだ」コード表記の意味を全解説
2 - 1 コードやスケールは「音が外れて聞こえないように人が決めたルール」
2 - 2 ついに省略していないコードに取り組む!①まずはコードの呼び方から
2 - 3 ついに省略していないコードに取り組む!②くっついている数字の意味
2 - 4 【鍵盤編】ついに省略していないコードに取り組む!③コード表記の意味を全解説
2 - 5 【ギター編①】ついに省略していないコードに取り組む!④コード表記の意味を全解説
2 - 6 【ギター編②】ついに省略していないコードに取り組む!⑤コード表記の意味を全解説

用語集ではないです。
実践と、理論も少し踏まえ、最短で即興やコピー演奏のアレンジできるようになるところを目指します。
「楽しい音楽人生には、ここまで出来ればいいのでは」が目標の初心者講座。