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Apple MotionリプリケータをArcs 4を紐解きながらTechHouse03の映像制作。動きはちょっと気持ち悪いかも編

2016/09/28

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もうどうやっても最終的に気持ち悪い動きになってしましたが、曲調とも合っていていいのではと。
どのぐらい気持ち悪いかは映像を最後まで見てもらうとわかります。生命体みたいです。

今回は値の変化を主にビヘイベアの「速度」でやってみてます。

完成品

» TechHouse03

もとのソースのよくできた構造

ライブラリの中にArcsシリーズがいっぱいあるんですが、有機的な動きはどうやってるんだろうと今回はこれを分解しながら作ってみました。

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中の構造

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「Arcs 1」のグループが元のソースになるデータで、「Arcs 4 1」のグループがそのソースを複製して表示しているリプリケータです。

もとのもとは縁のある円

これがもとの「Circle 1」。
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縁のある円でした。

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試しに後ろに図形をおくて縁だけなのを確認。

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この円にマスクとビヘイベアのRateこと「速度」がかかってます。

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動かすと、

若干、月の満ち欠けみたいに縁が細くなりながら回っています。

月の満ち欠けの動きはどうやって?

それらしき値が入っているところを見ていくと、

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マスクの情報タブに、
【回転】の右にビヘイベアマークがあり
【アンカーポイント】のYが-3

【回転】は、ずっとマスクが回っているところかと。
【アンカーポイント】は、なるほどといった感じで、この-3が月の満ち欠けのように回転のブレを作ってるみたいです。

ちなみに【アンカーポイント】は中心点です。位置とは違うのが面白い使い所なのかもしれません。

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もうひとつ、ビヘイベア「(Rate) 速度」に、
【速度】36.1°
【適用】に「情報.変形.回転.Z」
とあります。

そのままマスクの回転に直結です。

しかし【速度】の端数「0.1」は何でしょうね。
ここもズレを作って有機的な動きに一役買ってるんでしょうか?
36°にして動かしてみても、ぱっと見では違いはわかりませんでした。

そしてビヘイベア「osc_anchor_(反復)」で弧の動き

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こちらも、なるほどっといった感じです。

ビヘイベアの「反復(osc)」でやはり【アンカーポイント】を動かしていて、XとYの二つで弧を描く演出をしてます。

リプリケータや、パーティクルで元になるソースの動きをつけるにはこのやり方が良さそうです。
たぶん、どの値で動きを作っているか後々わかりやすいのではと。

リプリケータ側

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そして、リプリケータではシンプルな値の設定のみ。
これなら有機的な動きをしつつも、後工程でさらに動きをつけやすい。

素晴らしい。
参考になります。

ビヘイベア「速度」を大量につけて動きを

ソースの分解をしていてもう一つ勉強になったのが、ビヘイベア「速度」の使い方。

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速度というより、増減の速度というイメージがあっているのではと。

これを使えばビヘイベアを設定したオブジェクト等の指定の値が、ずっと増えていきます。
速度はあくまでもその増える単位で、言葉の速度とはちょっとニュアンスが違う気も。

簡単にいえば、キーフレームで値を変えるようなことを速度で代用できます。
なので視覚的にもわかりやすいのでは。

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それで今回の「TechHouse03」ではこうなりました。
大量です。

今見返すとキーフレームなしです。
わかりやすくていい。

変化の対象はリプリケータコントロール

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リプリケータコントロールの値一つずつに、ビヘイベア「速度」をつけてる感じで、どれもゆっくり値を増やしてます。
今回はほぼそれだけです。

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一箇所、曲の中間あたりで、一旦仕切り直しをしているぐらいです。

途中からビヘイベア「周回」をつけていますが、こちらはランダムな感じで位置を動かしてます。
あとの「速度」は、ほぼ前半の繰り返しです。

線が濃くなるのはソース側のアウトライン値

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後半、だんだんと色が濃くなるのは元のソースの幅をやはりビヘイベア「速度」で変えてます。

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こんな感じです。
点線っぽく見えるのは【間隔】のところで設定してます。

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最終的にはこのぐらい太くなってます。

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色が乗って、数が増えると全く別のものに見えるは不思議です。
この細胞が増えていくみたいな感じは何かに応用が効きそうな気もします。

今回はこんな感じでしょうか。

最後に

何となく雰囲気がつかめてきたリプリケータですが、この手軽さは2Dでの設定のみでした。

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3Dボタンを押した途端、29fpsぐらいだったものが10fps以下にガクッと落ちます。
後半はほぼプレビュー無理です。

Apple Motionだと2Dで動かすことを前提のほうがいいかもですね。